
新型コロナウイルスの影響で緊急事態宣言が長引き、旅行需要低下の状況が続いています。このような状況下では従来の集客ターゲットを切り替える必要があるでしょう。
観光目的の利用者減少
昨年のGoToトラベル実施で国内旅行客は少しづつですが増加傾向にありましたが、新型コロナウイルス感染者増加により、キャンペーンは停止となり旅行需要が減少する結果となりました。2021年1月に発令された緊急事態宣言が長引き、いまだ需要回復の見込みが立っていません。旅行者が少ない状況でも売上を確保する手段として、長期利用者を募集する事業者が増えています。今の市場で長期利用者をターゲットにした集客にはいくつかメリットがあります。
平日の空洞化
旅行者が少ない状況では1,2泊といった短期宿泊の予約はかなり入りづらいです。しかしながら週末は、日本人が友人同士で利用するといった需要があり適正金額で募集していれば十分に予約獲得ができます。結果として予約カレンダーは、週末のみ埋まり平日が空洞化する形といった状況が生まれやすくなります。こうなると月の稼働率は3~40%程度にとどまってしまいます。
長期利用者をターゲットにすることで、平日も稼働できるようになるので稼働率を上げられるというメリットがあります。ただし1泊単価をある程度下げないと問い合わせが起きにくいので市場調査をした上での料金設定が必要です。ちなみに最低宿泊日数を設定することで長期利用者からの問い合わせのみ受けることが可能です。
宴会目的利用の防止
週末に1泊だけ民泊を予約して、友人同士の飲み会場所として利用される方が多くいらっしゃいます。緊急事態宣言下で飲食店が早く閉まってしまうという理由もあって、利用者が増えています。但し、民泊施設が近隣住居と隣接している場合はそういった目的での利用がトラブルに繋がる可能性が高いです。このような利用目的での予約を制限する為に、長期利用者のみをターゲットにした集客を行うことでトラブル防止に繋がります。
市場の動きを見て柔軟に
今の市場では宿泊利用の予約獲得が難しく、平日が空室になってしまうリスクが高いです。そのため長期利用者の予約を優先させる集客方法は理にかなっています。ただし、緊急事態宣言の解錠や海外客の受け入れ再開などの要因で、状況は簡単に変わってくるでしょう。常に市場の状況を意識して集客方法を柔軟に変えて行くことが今の現状を乗り越えるための一歩となるでしょう。