
宿泊者名簿とは!?
宿泊者名簿とは、民泊物件に宿泊したゲスト情報を記載し管理する名簿です。今民泊事業を日本で行う場合には、宿泊した全てのゲスト情報の入力および提出することが民泊新法(住宅宿泊事業法)にて義務付けられています。
宿泊者名簿の備付け・提出が義務付けられている
民泊新法(住宅宿泊事業方)では、宿泊者名簿を必ず備えたうえで、定められた事項についての記入が義務付けられています。また、作成した宿泊者名簿は3年間保存することが義務付けられています。
(宿泊者名簿の備付け等)
第八条 住宅宿泊事業者は、国土交通省令・厚生労働省令で定めるところにより届出住宅その他の国土交通省令・厚生労働省令で定める場所に宿泊者名簿を備え、これに宿泊者の氏名、住所、職業その他の国土交通省令・厚生労働省令で定める事項を記載し、都道府県知事の要求があったときは、これを提出しなければならない。
宿泊者は、住宅宿泊事業者から請求があったときは、前項の国土交通省令・厚生労働省令で定める事項を告げなければならない。(周辺地域の生活環境への悪影響の防止に関し必要な事項の説明)
引用元: 住宅宿泊事業法
また、宿泊者名簿に記載するのは、代表者だけでなく滞在者全員の名前を記載する必要があることには注意しましょう。
宿泊者名簿の書式・内容
民泊オーナー(住宅宿泊事業者)は管理物件の宿泊者名簿を作成し、以下の内容を含める必要があります。
宿泊開始日、開始時刻、宿泊終了日、終了時刻、宿泊日数、種別(※1)、グループ識別(※2)、宿泊者氏名、住所、職業、国籍、旅券番号
※1: 宿泊者の種別(代表者または同行者)
※2: 当該宿泊日におけるグループ(代表者と同行者の組み合わせ)の識別
参照元:
観光庁 電子宿泊者名簿・定期報告方法
宿泊者名簿の目的
宿泊者名簿はただ名簿を作るために行われるわけではありません。有事の際に原因を早急に特定するために宿泊者名簿を作成しています。
目的1: テロリストの潜伏時の特定
最近ではほとんどありませんが、民泊新法施行以前では、民泊物件には犯罪者やテロリストのよい潜伏先として利用されやすい時がありました。その名残からか、テロリストが国内に滞在している場合に、情報をいち早く得られるように宿泊者の情報を取得しておく必要があります。
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目的2: 感染病の拡散時の特定
感染病の拡散時においてもゲスト情報を控えておくことが重要です。このような時には、海外で発生した感染症が日本国内に蔓延することが多いからです。宿泊者名簿では、ゲストの旅券番号、国籍情報などを記載しているため、感染症が発生した大元の国からの受け入れに対して施策を講じることができます。2020年1月以降でコロナウイルスが中国から日本に拡散したことが報じられた際にも、日本国内の民泊物件に滞在する外国人に対しても宿泊者名簿が寄与したことかと思います。
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宿泊者名簿の提出方法
宿泊者名簿の提出は、観光庁の民泊ポータルサイトから行われています。民泊ポータルサイトは、民泊ホスト(住宅宿泊事業者)が利用できる専用のポータルサイトです。民泊ポータルサイトの宿泊者名簿提出用ページから、報告対象の2ヶ月分のデータを提出しましょう。提出時には、Excelなどの表計算ツールで生成したCSVデータを送付しましょう。
宿泊者名簿の種類
宿泊者名簿は、先述した民泊ポータルサイトでの登録用名簿だけでなく、いくつか情報を削った行政に提出するための宿泊者名簿の2つが存在します。
種類1: 民泊ポータルサイト登録用の宿泊者名簿(先述したもの)
民泊ポータルサイト登録用の宿泊者名簿は、ゲストが民泊物件のチェックインをする際に入力してもらう情報です。この電子データを3年間保存する必要があります。
種類2: 行政に提出する宿泊者名簿
先述した宿泊者名簿は、民泊ホスト(住宅宿泊事業者)が常に保持しておく必要のある宿泊者データですが、実際に行政に提出する際には、下記のレベルまで情報を削ったものを提出することになります。提出が必要な項目は以下となります。
届出番号、報告対象期間、宿泊日数、宿泊者数、延べ人数、国籍、宿泊日
2ヶ月の報告対象期間に宿泊実績がない場合にも報告は必要となるので注意しましょう。
さいごに
本記事では、民泊管理を行う上で民泊オーナー(住宅宿泊事業者)が記入しなければならない宿泊者名簿の概要について説明しました。これから民泊を行う際には必ず宿泊者名簿を記載し、定期報告を行いましょう。
株式会社プレイズは、住宅宿泊管理業者として東京都内を中心として豊富な管理実績を保有しております。これから民泊をやりたいけれど、どこから手をつければいいのかわからないと言う場合には、お気軽にお声がけください。