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Airbnbで民泊を運用する上では、効果的な料金設定を正しく理解することが重要になります。Airbnbでは、宿泊価格はホスト側が自由に決めることができます。ここで料金設定を誤ってしまうと、民泊物件の稼働率が下がってしまい、民泊の運用利益も減ってしまいます。そこで本記事では、Airbnbにおける稼働率と利益のバランスを取る効果的な料金設定について説明します。
Airbnbでは価格設定が稼働率に直接影響する!?
Airbnbで民泊運用を行う際に、最も大事なのは、「料金設定」になります。なぜならば、民泊のゲストがAirbnbを利用する際に、「地域」「評判」「キャンセルポリシー」「価格」などいくつかの要素がございますが、その中で最も重要な要素として「価格」が挙げられるからです。
そのため、「価格設定」を誤ってしまうと、稼働率が下がってしまい、結果的に収益の面で損する形になります。価格を高めに設定すると、顧客単価は上がりますが、稼働率は下がる可能性が高くなります。逆に、価格を低く設定すると、稼働率は上がりますが、顧客単価は下がります。顧客単価を上げつつ、稼働率を下げない最適な価格設定を行う必要があります。
Airbnbで利用できる料金設定について整理
Airbnbでは、宿泊料金として設定できる項目が複数あります。設定できる項目を一つ一つに丁寧に記載いたしますので、ご確認ください。各項目の料金設定のポイントを紹介いたします。
基本料金
基本料金は、Airbnbの料金設定項目の中で、唯一必須項目になっている項目になります。基本料金の設定については、基本的に周囲の相場を調べることが重要になってきます。地域によって相場は異なってくるからです。近くの似たようなAirbnb物件だけではなく、ホテルの値段を調べることで、その所有物件の地域では民泊需要がどれほどあるのかを知ることができます。その需要に応じて、基本料金を設定しましょう。ゲストの方々は、Airbnbだけではなく、ホテルも検討しているので、全体的な相場を知ることが重要になります。
長期滞在料金
長期滞在料金とは、週割or月額の料金になります。7泊以上の滞在から週割料金が適用され、28泊以上の滞在から月額料金が適用されます。月額料金を設定するのは、出張等のビジネスマン向け物件ですと、あまり効果を期待できません。しかし、長期滞在がメインになってくる物件(例:リゾート地にある物件等)では、長期滞在の価格設定も重要な要素になります。
また、28泊以上の長期滞在の検索結果にご自身のの物件を表示させたい場合は、この月額料金は必須になりますので、ご注意ください。
清掃料金
清掃料金は、宿泊日数によって変動する料金ではなく、予約料金の合計に1回だけ加算される追加料金になります。設定するかどうかはホストによって異なりますが、宿泊日数に応じて高くなる料金設定ではないので、長期滞在を促進する設定にもなります。もちろん、あくまでも清掃料金になりますので、低く設定する方が稼働率を高めます。民泊運営に必要な分だけ設定することをオススメいたします。
週末料金
週末料金は、金曜日・土曜日だけ特別料金を設定できます。平日と異なる料金にすることで、ゲストの予約が多くなる週末だけ収益率を上げることができるシステムになります。また、平日料金と異なることで、予約が週末にだけ集中することを避け、予約を分散する効果もあります。通常のホテル・旅館でも同様の料金体系が多く見られるので、ゲストの方からも受け入れやすいのが特徴です。料金の上げ幅については、平日と週末の稼働率を確認しながら設定しましょう。
追加人数の料金
追加人数の料金は、基本料金の宿泊人数を超えた場合、1名ごとに加算される1泊分の料金のことです。基本料金に含まれる人数を少なくし、それよりも多い人数の場合は追加料金を設定する場合などもあり、ホスト側の設定によって、追加人数の料金は様々です。周囲のホストはどんな設定にしているのか、自分と似たような物件の場合はどんな設定をしているのかを調べて設定することが重要になります。
保証金
ゲストが部屋の家具・家電を破壊するなどの万が一の事故が起こった場合、アメリカドルで100~5000ドルまで請求できるシステムになります。ゲスト側に保障してもらうことも可能なのですが、Airbnb側で保証プログラムも存在します。そのため、必須で設定が必要な項目ではありません。ただ、老朽化や摩損に伴う損傷や「金銭、有価証券、収集品、希少価値のある芸術品、宝石、ペット、対人」などは保証対象外になりますので、ご注意ください。
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効果的な価格戦略で稼働率を高めよう!!
上記でAirbnbの基本的な料金設定について理解されましたでしょうか。次は基本的な料金設定を活かし、収益を最大化するための価格戦略を提案させていただきます。基本の料金設定を活かした応用テクニックになります。価格戦略は、3つ説明いたします。ご自身の所有物件では、どれが最適な戦略かどうかを考えながらご覧ください。
戦略1: イベント時には強気な価格設定
基本料金の設定の時にお話いたしましたが、宿泊価格は周囲の相場に応じて設定するのが基本となり、需要と供給に応じた値段にすることが大切です。例えば需要が高まる週末は、週末料金として宿泊価格を上げるのが効果的な戦略になります。それと同じように、周囲で大きなイベントがある場合は、強気な価格設定をすることも効果的な戦略になります。直近の大きなイベントでは、2020年には東京オリンピック、2025年には大阪万博があります。その時期は海外からのお客様がいらっしゃることが見込まれるので、強気な値段設定をしても稼働率は高い水準になります。そのような価格戦略を行うことも重要になります。
戦略2:追加人数で収益率を上げる
追加人数の料金で、効果的に収益率を上げるための方法は二つあります。まずは、基本料金を安く設定し、基本となる宿泊人数を少なく設定することで追加人数の料金で収益率を上げていく方法があります。もう一つは、基本料金を高めに設定し、◯人目以降から追加料金を導入することで、大人数の時のみ追加人数の料金をいただく方法です。後者の方法は、人数に関わらず一定の金額を見込めるので、収益率の向上に役立ちます。
しかし、欠点もあります。直近に予約されるケースのほとんどが宿泊人数が少ない傾向にあるので、後者の方法のように基本料金が高いと敬遠されがちです。そのため、直近の予約が入りづらくなります。後者の方法は、民泊運営が安定している物件向けになります。一方、前者の方法はクリックされやすくなるメリットありますが、予約人数が少ないケースも多く、売上が伸びづらくなります。メリット・デメリットを考慮して価格戦略を選択しましょう。
戦略3: 評判をあげてから、価格設定を見直す
基本料金の設定には、オススメの価格戦略があります。それは周囲より安めの価格にし、レビュー数を稼いでから通常の価格に戻す価格戦略です。最初に周囲の相場を確認したら、相場より15〜20%安く設定しましょう。そうすることで予約とレビュー数が集まりやすくなります。レビュー数を一定数を稼いだら、通常の相場に近い価格に戻しましょう。そうすることで、周囲より安くしている分評価も高いレビューが集まりやすく、ゲストからの信頼を得られやすくなります。最初に価格を安く設定することで、信頼も予約も集まりやすくなる仕組みづくりが可能になります。
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さいごに
料金設定について記載してきましたが、いかがでしたでしょうか。
Airbnbで民泊を運用する上では、料金設定の理解と正しい価格戦略が非常に重要になります。料金設定を理解せずに、民泊運営を行ってしまうと、ゲストとのトラブルに発展しかねません。それだけではなく、民泊経営も赤字になってしまいます。そんなトラブルを招かないためにも、料金設定・価格戦略をきちんと理解することで、より良い民泊運営を行うことができます。料金設定をより良く活用し、しっかりとした民泊運営を行っていきましょう。
株式会社プレイズは、住宅宿泊管理業者として、東京都を中心に豊富な民泊管理実績を保有しております。これから民泊を始めたいけれどどこから手をつけていいのかわからない場合には、お気軽にお声がけください。