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民泊業界のプレイヤーは多い
民泊新法の施行以降で民泊業界には数多の企業が参入し始めています。そこには、物件オーナーの代わりに民泊を運営してくれる「運営代行会社」や、物件を清掃してくれる「清掃代行会社」など、様々な形態の事業者が増えてきています。
また、Expediaグループの「Homeaway」や「Booking.com」などのOTA(Online Travel Agency)と呼ばれるプラットフォーマーも民泊業界のプレイヤーだと言えます。本記事では、そういったプレイヤーを紹介します。
民泊代行会社
まずは、民泊の運営代行会社について説明します。運営代行会社とは、住宅宿泊事業法でいうところの「住宅宿泊管理業者」としての資格を持つ企業を指します。彼らは、物件オーナーに代わり、宿泊するゲストの対応や清掃の手配まで、民泊の運用に必要な一連の業務をすべて行ってくれます。日本では、以下3社の知名度が最近は高いとも言われています。
事業者例:
・株式会社プレイズ (エリア: 東京、手数料:売上×5%~)
・株式会社ファミリアリンク(エリア:全国、手数料:売上×10%~)
・株式会社PIPI(エリア:全国、手数料:売上×15%~)
・zens株式会社(エリア:全国、手数料:売上×20%~)
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民泊清掃代行
続いて、清掃代行会社についての説明です。彼らは宿泊施設の管理業務を行うわけではなく、いくつかの管理業務のうち「清掃業務」だけを外注されて請け負います。清掃業務を委託すると、ゲストがチェックアウトした後に施設へ入り、リネン類の交換やゴミの処理をはじめとした、物件の掃除を行ってもらえます。参考までに、有名な清掃代行会社を3社ほど紹介します。
事業者例:
・Plays(プレイズ) (対応エリア: 東京)
・HouseCare(対応エリア:東京、神奈川、大阪、京都、福岡)
・YADOKARI(対応エリア:東京)
・air’s ROCK(対応エリア:東京23区、大阪市全域)
民泊仲介サイト(OTA)
次に、OTA(Online Travel Agency)と呼ばれる「民泊仲介サイト」とは何か。こと民泊業界においては、「住宅宿泊仲介業者」としての資格を持つ企業が運営するプラットフォームを指します。日本では楽天トラベルを運営する楽天や、じゃらんを運営するリクルートなどの企業も当てはまります。それらの会社は旅行会社として許認可を得て、予約可能な宿泊施設やツアー、旅行保険などの商品を販売しています。下記プラットフォームは、世界中で有名と言えるでしょう。
事業者例:
・Agoda
・Homeaway
・Booking.com
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マンスリーサイト
民泊とは少し違うように見えますが、サービスアパートメントやマンスリーマンションも最近は訪日観光客が長期滞在時に使われています。そのため、月単位で泊まれる施設も民泊サイトで集客が行われていることがあります。サービスアパートメントやマンスリーマンションは、民泊と組み合わせて運用することで、民泊新法のメリットを活かしつつ営業日数上限のデメリットを補うことも可能になります。
事業者例:
・MetroResidences
・LIFULL HOME’S マンスリー
・KaguAruoo
民泊管理ツール
民泊管理ツールとは、宿泊施設の価格調整や清掃管理、ゲストからのメッセージ対応、複数の宿泊予約サイトを一括管理するなど、民泊運用を効率化するためのサービスです。なかには、メッセージ機能に特化したものや、民泊だけではなくマンスリーサイトの管理も行えるものもあります。運用を自動化することで対応コストを減らしつつ、手作業でのミス防止にも役立ちます。その結果、ゲストへのサービス向上につながり、稼働率や収益の最大化も実現できます。
事業者例:
・suitebook(スイートブック)
・民泊ダッシュボード
・m2m Systems
サイトコントローラー
サイトコントローラーとは、AirbnbやBooking.com、じゃらん、楽天トラベルなど、複数の宿泊予約サイトの予約状況などを一括で管理できるシステムのことを指します。主な機能は、在庫や価格の調整、日々のデータ分析など、宿泊予約の状況管理ができたり、作業効率を上げられたりすることから、多くの民泊事業者に利用され始めています。一つのサイトで予約が入ると、自動的に他のサイト上の在庫を販売停止できる機能もあるため、ダブルブッキングによるトラブルなども防ぐことができます。
事業者例:
・ねっぱん!
・TL-リンカーン
・TEMAIRAZU(手間いらず)
スマートロック
スマートロックとは、施設の鍵をスマートフォンなどを使って開閉させるシステムです。ドアの錠前に専用のデバイスを取り付け、BluetoothやWi-Fiなどでスマートフォンなどと連携させることによって、解錠・施錠ができるようになります。鍵の紛失を防げたり、セキュリティ性を向上させたり、ゲストへの鍵の受け渡し作業の手間を減らせたりもします。デバイスの取り付けは、工事や工具、専門業者などが不要なものもあり、誰でも簡単に行うことができます。
事業者例:
・Ninja Lock
・RemoteLock
・Qrio Smart Lock
チェックイン
チェックインシステムとは、従来のホテルではフロントで行っている本人確認やパスポート情報の取得、宿泊者台帳の記入する作業のことを指します。最近では、IoTを活用し、宿泊施設に設置されたテレビ電話やタブレット端末などで行われることが増えています。昨今、訪日観光客の増加に伴い、英語や中国語などの対応が必須になるなど、フロントの多言語対応も重要になってきていますが、チェックインシステムは多言語対応していることが多く、インバウンド対応も簡単に実現できます。
事業者例:
・ABCチェックイン
・minpakuIN
・エアサポタッチ
民泊メディア
最後に、民泊業界の情報を主に取り扱っているメディアを紹介します。そこでは、全国各地における宿泊施設に関するニュースや、法律に関すること、イベント情報、民泊業界のプレイヤーの動きなど、さまざまな情報を簡単に得ることができます。これから民泊業界に参入しようとしている企業さんや、民泊を新たに始めたいと考えている個人の方は、まずこれらのメディアに掲載されている記事をいくつか読んでみて、情報をキャッチアップすることからスタートしてみてはいかがでしょうか。
事業者例:
・民泊大学
・Airstair
・MINPAKU.Biz
さいごに
本記事では、民泊業界の主要プレイヤーについて紹介しました。本記事を読んでみて、民泊業界に存在するいろんなサービスについて、少しでも理解は深まりましたでしょうか。こんなにも多くの企業や情報があるということは、それだけ業界が盛り上がっている確固たる証拠だと思います。
新しく民泊を始めたいとなったときに、何がなんだかわからないと感じたら、是非この記事を読んでもらえたらと思います。既に民泊を運営されている方々でも、もし何か気になったサービスなどがあれば、一度お問い合わせしてみるのもいいかもしれません。きっと新たな発見があることでしょう。