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民泊の運営において近隣住民からの苦情を避けて通ることはできません。しかし、このような苦情を放っておくと民泊営業停止になったり、罰則を受けることもあり得ます。本記事では、民泊でよくある苦情の概要と苦情を未然に防止するためにできることについて説明します。
民泊に関する苦情にはどのようなものがあるのか!?
民泊を運営する中で、近隣住民から数多くの苦情が寄せられる可能性が常に存在します。苦情の中には、近隣住民の日常生活を大いに阻害する恐れのあります。それぞれの苦情について確認していきましょう。
1. ゲストが起こす騒音に対する苦情
民泊に宿泊するのは、日本人ならば学生などの若年層であったり、外国人の宿泊者であるでしょう。そのような場合には、旅行先にいて普段よりも気分が高まっている状態ですので、深夜まで騒いでしまうことも考えられます。
このような場合には、近隣住民から夜眠れないなどの騒音に対する苦情が出てくるはずです。
2. 喫煙に対する苦情
騒音の次に多い苦情がゲストの喫煙に対する苦情となります。ハウス内禁煙という形にしている場合でも、タバコを吸う人は近隣の家の前で吸ったりする人もいます。これが苦情に繋がります。そのため、ベランダだけでは喫煙OKというルールが苦情対策になるかと思います。
3. ゴミ出しに対する苦情
民泊で発生するゴミは家庭ゴミではなく、事業ゴミとなります。そのため、通常の家庭ゴミと同様に共同のゴミ集積所にゴミを捨てる行為は禁止されています。
また、ゴミをベランダに放置しておくゲストも中にはいるはずです。ベランダに放置されたゴミからは異臭が放たれますので、カラスが集まったりしてマンションなどの共同住宅の場合には、隣人に迷惑がかかります。専用のダストボックスを設置するなどしてゴミの匂いを覆い隠すようにしましょう。
参考ページ:
民泊のゴミは家庭ゴミとは異なる!? 概要と対策方法を解説します!
4. 見知らぬ外国人が常に出入りする不安感
民泊のゲストは訪日外国人がほとんどとなります。複数人の見知らぬ外国人が毎日うろうろしていることは近隣住民としては不安なことが多いと思います。このような時に不安に思う近隣住民から苦情をもらうこともあり得ます。
この手の苦情は、民泊運営を行うことを近隣住民に十分理解してもらえていないことから起こり得ます。事前に近隣住民に対する説明会を実施し、同意を得た上で民泊を行いましょう。
苦情の事前・事後対策とは!?
民泊を行う中では必ず周囲からの苦情を考慮した上で適切な運営が求められるはずです。このような苦情を未然に防止するために、できる対策がいくつかあります。
1. 事前説明会を行い、近隣住民からの同意を得る
通常、民泊を行う際には、近隣住民の許可をとった上で行う必要があります。同意が無い中で民泊の運営を行なったとしても、後々で先述したような苦情が多発するはずです。近隣の住民に対して直接説明に行くか、説明会を開催するなどして、近隣の理解および同意を得るようにしなければなりません。
2. 騒音探知センサーの導入
ゲストが発する騒音に対しては、騒音探知センサーを導入することで室内の音量が設定よりも大きい場合には自動でアラートが飛ぶことになるので、民泊に宿泊しているゲスト側で気づいて音量を下げることを促すことになると思います。
3. ハウスルールの共有
これらの苦情を未然に防ぐためには、宿泊しているゲストに対して事前にハウスルールを説明・共有することが大切です。ハウスルールの共有を徹底するためには、民泊ホスト側でもルール共有ができる仕組み作りが必要です。
ハウスルールを部屋内の目立つ箇所に設置し、ゲストの目につきやすい場所に置くことや、ゲストに鍵を渡す際には、直接ホストがゲストに渡すことも必要です。
4. 民泊管理代行業者に管理代行を依頼
民泊運営に関して苦情を言われた時には、早急に苦情に対応する必要があります。そもそもこれらの苦情対応は民泊事業者(住宅宿泊事業者)および、民泊管理業者(住宅宿泊管理業者)の業務として民泊新法に定められています。もし、個人で運営していて対応に十分な時間が取れない場合には、民泊管理代行業者に業務委託し、早急な解決を図ることをオススメします。
苦情が多すぎると違法民泊とみなされることも…
近隣住民から寄せられる苦情は数多くありますが、基本的には民泊新法(住宅宿泊事業法)に事前に記載されているルールに違反している事項が多いことがわかります。
苦情をもらっているにも関わらず、十分な改善が見込めない場合には、民泊事業者は業務停止にとどまらず最悪の場合には、罰則が課せられることも大いにあり得ます。違法民泊に対する取り締まりは厳しいので、厳正な管理体制を強いて民泊運営を行うようにしましょう。
参考ページ:
違法民泊は危険!! 違法民泊の見分け方について徹底解説!!
補足) 苦情を見つけた時のAirbnbの問い合わせ窓口
Airbnbでは、近隣で民泊運営をするホストを通報する制度が導入されています。つまり、ある民泊ホストの運営する住宅環境で、騒音やトラブルなどで悩まされている場合などに、Airbnbのリスティングを検索してAirbnbに報告することができます。
苦情が報告された民泊ホストはAirbnbより改善の報告を受けるなど相応の措置が取られます。場合によっては、リスティングが停止されることもあり得るでしょう。民泊ホストは常に監視されているという認識を持ち、適正な運営を心がけましょう。
さいごに
本記事では、民泊でよくある苦情の概要と苦情を未然に防止する方法について説明しました。第一に、民泊は一般住居で行われるため、近隣住民は普段の生活を行っていることを忘れてはいけません。常に近隣に迷惑のかからない運営が必要になります。民泊でよくある苦情について事前に知っておくことで、民泊オーナーも適切な運営を心がけることになると思います。
プレイズでは、住宅宿泊管理業者として数多くの民泊運営をご支援しております。民泊運営でお困りごとがありましたら、お気軽にお声がけください。