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これから民泊を始めるならば、利益を上げることが何よりも大切です。しかし、民泊オーナーの初心者は、どういったポイントを意識すればいいのか理解していない人が多いでしょう。特に、サイドビジネスとして定番である不動産賃貸業と民泊事業(住宅宿泊事業)は大きく異なります。そこで、民泊を始める際に意識するべきポイント10選をまとめました。こちらの記事を参考にして、利益をあげることを意識した運営を心がけましょう。
民泊事業での収支を整理する!!
1. 収支をシミュレーションすることが大切
これから民泊事業を始めるならば、具体的な収支をシミュレーションすることが大切です。民泊事業を進めるためには、さまざまな費用がかかってしまいます。初期費用だけではなく、ランニングコストも発生します。もちろん、民泊の利用料によって売上が発生するのですが、それが費用を上回らなければ利益が発生しません。
せっかく民泊事業を始めたのに、毎月赤字続きになってしまうと経営を続けていくどころではなくなってしまいます。実際に民泊を始める前に細かな費用を計算してシミュレーションをしておくことは大切です。そうすれば、どのくらいの利回りを得ることができるのかがわかります。毎月の費用についてはある程度正確に予想することは可能です。しかし、売上の見込みについては、正確に予想することは難しいです。現実的な売上を設定してシミュレーションをすることが大切です。
2. 収支は売上から費用を引いて計算できる
収支をシミュレーションするためには、売上と費用を予想する必要があります。売上費用を計算するためには、ゲスト1人当たりの単価と民泊施設の収容人数、稼働率の3つの数字が必要です。ゲスト1人当たりの単価とは、ゲストを宿泊させるためにどのくらいの利用料を請求するのかということです。単価の相場はエリアによって異なっています。また、施設のグレードによっても変わってくるでしょう。
民泊施設の収容人数は、最大で何人まで宿泊させることができるのかです。基本的にはベッドの数が収容人数であると考えることができます。そして、稼働率とは、収容人数のうち何割ほどが利用されるのかです。実際に利用されている客室の数を利用可能なすべての客室数で割ることによって算出されます。
この3つの数字を掛け合わせることによって、1日当たりの売上を求めることができます。それに30を掛ければ月間売上が出てくるのです。
3. 繁忙期と閑散期を考慮する
民泊では多くの人が宿泊する繁忙期と、あまり利用されない閑散期があります。繁忙期であれば予想以上の売上を記録できる可能性があるのですが、閑散期になると利用者が減ってしまうため注意しましょう。基本的に繁忙期とされているのは、年末年始やゴールデンウィーク、夏休みなどです。
ただし、民泊に宿泊するのは外国人も多いため、その点に気をつけましょう。たとえば、中国では春節という大型連休があります。これは旧正月のことであり、2月15日から21日までの期間です。中国だけではなく韓国や香港といった国もだいたいこの時期が旧正月となっていて、民泊の利用者が増える可能性があります。
繁忙期と閑散期でそれぞれ別に収支をシミュレーションをしましょう。それらを合わせて考えることで、年間の収支を正確にシミュレーションできます。
民泊事業の売上構成を理解する
1. Airbnbで適切な宿泊料金を設定しよう
民泊の経営で売上の基本となるのは宿泊料金です。多くの人に宿泊してもらえば、その分だけ多くの利益を上げることができるでしょう。宿泊者を増やすことができなければ、民泊経営で利益を増やすことはできません。宿泊料金を高く設定すれば、単価を上げることができます。しかし、単価を上げすぎてしまうと逆に利用者が減ってしまうため売上が落ちる可能性があります。そのため、ちょうどいい宿泊料金を設定することが大切です。そのエリアの相場をチェックして、民泊施設のグレードも考慮に入れて、最適な宿泊料金を設定するとよいでしょう。
プレイズでは、時期に応じて適切な価格調整を行い、民泊管理物件の効果的な運用をご支援しております。詳しくは以下をご覧ください。
参考: プレイズの民泊管理代行サービス
2. オプションサービスを提供している施設もある
民泊経営で売上となるのは宿泊料金だけだと考えている人がいるかもしれません。しかし、実際には宿泊料金以外にもさまざまなオプションサービスを用意するという方法があります。それぞれの施設が工夫をしたオプションサービスを用意しています。オプションを利用してもらうことによって、利益を増やすことができるでしょう。
たとえば、衣装の貸し出しサービスを用意しているケースがあります。夏場に浴衣を貸し出しするサービスで喜ばれることは多いでしょう。日本を訪れた外国人のために着物を用意するというケースもあります。ハロウィンの時期には、アニメのコスプレなどを用意しておくと、意外な需要があるかもしれません。利用者のニーズに合った衣装を準備するとよいでしょう。
チケット購入を代行するというオプションもあります。実は日本の観光地の入場チケットは海外からでは購入できないものが多いです。人気の高いスポットであれば、確実に観光するために事前にチケットを取りたいという外国人は多いでしょう。そこで、チケットの購入を代理で行うというオプションサービスを用意します。
プレイズでもオプションサービスとして、空港のピックアップサービスを提供しております。
3. アメニティグッズなどの販売
民泊施設のそれぞれの部屋には事前にティッシュや歯磨きなどを用意しておくことが多いでしょう。ただし、宿泊者が自分で用意してくるというケースもあります。そこで、アメニティグッズを別途有料で販売するという方法があります。これならば、アメニティを必要な人だけが購入してくれます。販売することによって売上を伸ばすことができるでしょう。充実したアメニティグッズを用意することによって、ほかの施設との差別化を図ることも可能です。
ほかにも、さまざまなものを販売して売上を稼ぐという方法があります。たとえば、施設内に自動販売機を設置することで、利用してくれる可能性は高いです。わざわざ外まで買いに行く手間を省くことができるため便利です。お土産の販売をするのもよいでしょう。その地域の名物などを民泊で買うことができれば喜ばれやすいです。
民泊事業の費用を理解する
1. 初期費用について
民泊の経営を始めるためにはさまざまな初期費用がかかります。どのような費用がかかるのか事前に知っておくことで、どのくらいの予算が必要なのかを予想できるでしょう。
まず家具を用意しなければいけません。寝具や収納、ソファー、鏡、机、椅子といったものが必要となります。どこまでの家具を準備するのかは、それぞれの民泊施設の考え方によります。また、家具のグレードの問題も出てくるでしょう。あまりに高価なものを揃えようとすると、初期費用がかなりかかってしまいます。基本的に見た目がキレイであれば中古品でも構いません。できるだけ安く揃えるようにしたほうが初期費用を抑えられます。
家電も必要なものがたくさんあって、費用がかかるため注意しましょう。冷蔵庫やエアコン、電子レンジ、ケトルなどが必要です。基本的にはビジネスホテルに設置されているような家電はすべて揃えておきましょう。家電についてもきちんと使えるものであれば、中古でも構いません。さらに、いろいろな備品やアメニティを用意しておきます。タオルやティッシュ、歯磨き、シャンプー、ボディーソープといったものです。
2. ランニングコストについて
民泊経営ではさまざまなランニングコストがかかってしまいます。まず、賃貸を利用して民泊を始めたならば、毎月の賃料が発生します。さらに公共料金やインターネット代なども必要です。クレジットカード決済に対応している場合はカード決済手数料も発生します。清掃を外注するならば、委託料がかかります。運営を代行するならば、運営代行手数料を支払わなければいけません。消耗品は常に補充する必要があるため、こちらも毎月発生する費用です。民泊紹介サイトに登録するならば、手数料が発生します。民泊コミッションとして、宿泊収入のうち3%程度の手数料を支払います。
これらの費用のうち高くなりやすいのは賃料と代行手数料です。賃料については、賃料の低いエリアの物件を買うという方法があります。この場合、ランニングコストを抑えられるのですが、宿泊料金の相場も下がることが多いため注意しましょう。代行業者の利用は必須ではなく、自分ですべての管理ができるならばカットすることが可能です。しかし、代行業者を利用しない場合は、宿泊施設を運営している間は常に自分ですべての管理をする必要があり負担が大きいです。その点も含めて、代行業者の利用を考えましょう。
見直すポイント
1. 価格調整
価格調整とは適切な宿泊料を設定するということです。利益を増やすために宿泊料金を高くしたがる人がいます。しかし、その物件の本来の価値以上の価格設定をするべきではありません。それでは、なかなか予約が入らず、宿泊者の満足度も低くなるため低評価がつきやすくなります。Airbnb上でも宿泊単価の設定が高すぎる場合には警告が出る仕様になっていますので、適正価格を提示するようにしましょう。
物件の価値を決めるのは立地条件と物件の中身です。立地条件とは駅や空港からの距離、人気の観光スポットまでの距離、周辺施設の充実さなどです。物件の中身とは、内装やインテリア、寝具などの質のことです。できるだけプラスの要素を増やすことによって、高い価値を認めてもらうことができ、高価格に設定できるようになります。適正価格を見極めたいならば、競合する物件の価格をチェックしてみましょう。同じような条件の物件の価格を参考にして、同じような価格を設定するとよいです。シーズンごとに価格を調整するという方法もあります。繁忙期には高単価でも利用者を集めることができます。逆に繁忙期では価格を安くしないと集客できないため注意しましょう。
2. 経費管理の徹底
民泊を経営しているとさまざまな経費が発生します。それらをしっかりと管理することが大切です。毎月、どのような経費があるのか細かく管理しておきましょう。そして、経費削減できる余地がないのか考えてみます。無駄なものを徹底的に省くことによって、費用を削減することができれば、同じ売上でも利益を増やすことができるのです。
たとえば、代行業者を利用しているならば、もっと安く利用できる業者に変えることを検討してみましょう。あるいは、代行業者の利用そのものをやめてみるのです。光熱費を節約するための工夫をしてみるのもよいです。ガスを変えてみたり、電気のプランを変更してみたりすることを検討しましょう。
さいごに
本記事では、民泊を効率的に運用し、利益をあげるために心がけることを説明しました。民泊で利益をあげるためには、民泊事業の収支、売上構造、費用を理解することが大切です。それぞれの構造を適切に理解した上で、ボトルネックを特定しつつ、継続的に運用を行っていきいましょう。
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